登記の申請に、印鑑証明書添付はセットのようなものです。

2011-07-18

よく質問を受けるのが、分割協議書に添付する印鑑証明書の有効期間についてです。

通常登記義務者(売主、抵当権を設定する担保提供者等の方を言います)の添付する印鑑証明書は発行から3ヶ月以内とされています。

ところが遺産分割協議書(相続登記に添付することが多い書面です。)に添付する印鑑証明書についてはこの期間制限はありません。

なぜでしょう?

分割協議は必ずしも登記のためのみにおこなうものではなく、相続税申告のためなどにおこなって、登記が未了のまま放置され、その後売却することになった時点等で登記することが実際は多いといえます。

つまり実体としての権利変動が発生した時点での、変動の事実を証するものである以上、その当時の印鑑証明で良いという考え方なのです。

相続登記の依頼

2011-07-11

銀行の方からの紹介で、相続登記の依頼がありました。

そのときご質問をいただいたのが、相続の登記はもう少し後でもよいのではないかということでした。 登記自体は第三者に対する対抗要件ですので、5年後、10年後でもかまわないのです。

問題は10年経過すれば、相続する権利を持っていた方が亡くなり、当事者同士言葉を交わしたことのない方と、交渉しなければならない、ということです。

自分の知っている親戚であれば、相続の承認を簡単にしてもらえます。 しかし叔父さん、叔母さんの子供が相続の権利を持った場合はいかがでしょうか。

早めの手続きはトラブル防止のために欠かせません。

養子縁組で相続の権利を

2011-07-04

先日ホームページをみられて、法律相談に訪れた方の話です。

その方は、祖父とずっと同居されており、祖父が亡くなったので、その不動産の相続手続きをしたいとのご相談でした。 ところが、その方のお母様はご存命で、親子仲が良好とはいえず、連絡を取っていないとのことでした。

賢明な皆様はすでにお気づきのことでしょうが、この場合相続権があるのはお母様です。(ちなみに他に相続人はいませんでした。) ご相談においでいただいた方は、相続財産に対しては何らの権利もありません。

このような場合に備えて、遺言をしてもらう方法もありますが、遺言する方も自分の死亡が前提ですのであまり良い気はしないでしょう。

できれば養子縁組をして、相続する権利だけでも確保しておかれた方が良いでしょう。

登記済証は、登記識別情報通知になりました。

2011-06-27

先日、売買決済の直前に権利証がないと、銀行の方からお電話をいただきました。

よく聞いてみると、売買対象の不動産を取得したのが、平成18年の1月だというのです。

仙台法務局本局管内では、平成17年11月28日から、オンライン指定されため、登記済証(一般に権利証といわれているのは、所有権を取得した際に発行される登記済証のことです)は発行されず、登記識別情報通知が発行されています。

厚い紙の権利証ではなく、薄いグリーンの紙を探して欲しいと依頼したところ、無事に発見していただき、事なきを得ました。

登記識別情報通知は、権利を取得した場合に法務局から発行されます。 かつての登記済証に比べると、薄く見落としやすいのかもしれません。

被相続人が死亡した場合、預金はどうなるのですか?

2011-06-20

こんな質問をいただきました。

預金は銀行に対する債権ですので、遺産分割の協議をしない限り法定相続分にしたがって相続人が取得します。(遺言があれば、それにしたがいます。)

この場合問題となるのが、手続きです。

銀行によりその対応方法はまちまちですが、各相続人が単独で預金を引き出すことは、難しいようです。(一部認めている銀行もあるようです。) 相続人全員で請求するか、遺産分割の協議書、調停調書を添付して請求するのが一般的です。

その他に相続人を特定する資料として、戸籍謄本、改正原戸籍謄本など相続登記申請と同じレベルの書面の添付が求められます。 要求される書面も、銀行により異なります。

できれば葬儀費用等、すぐに必要となるお金は、相続人全員で拠出するか、預金凍結前に払い出しておくべきでしょう。

東日本大震災の登録免許税免税措置

2011-06-13

4月28日から、東日本大震災の被災者が代替建物を取得した場合の、登録免許税免税措置がスタートしました。

具体的には、被災者が代替建物を取得した場合の、保存登記・移転登記・抵当権設定登記の免許税が免除されるものです。

土地についても、被災代替建物の敷地とされるものであれば、面積が被災建物の敷地面積を越えない範囲は、免税措置が取られます。(細かな要件があります。詳細は司法書士にお問い合わせください)

注意しなければならないのは、抵当権設定については、ローンが根抵当権の場合は対象とならず、所有権移転登記等と連続して設定登記を申請しないと、免税対象とならない点です。

個人のみならず、法人も対象となります。
また、被災建物所有者の相続人も対象となります。

平成33年3月31日までに登記を受けるものが対象となります。